2016年1月22日金曜日

第20回コースミーティングを開催しました。





「過去の研究経験と現在の研究~転写因子E2Aに対するinducible knockdown vectorの作製~」

①過去の研究
②転写因子E2Aに対するinducible knockdown vectorの作製

①滋賀医科大学に編入する以前に、長岡技術科学大学大学院の神経機能工学研究室にて、神経細胞のシナプス形成に関する研究を行っていた。研究では、神経細胞のシナプス部位に研究対象のタンパク質Xが発現しているか確かめるために、シナプトソームを単離した。シナプトソームでの目的タンパク質の発現を確認できたため、次にマウス胎児の神経細胞の初代培養を行い、免疫蛍光染色にてシナプス部位に発現している事を確認した。また、初代培養の神経細胞に目的タンパク質の発現プラスミドを導入し、シナプス形成に関与する表現型を見出した。これらの経験を、当研究室でも生かしたいと考えている。

②当研究室のこれまでの研究で、転写因子であるE2AT細胞受容体遺伝子の転写調節領域に結合し、p300/CBPをリクルートしてヒストンアセチル化を上昇させ、組換えを誘導することを明らかにした。また、E2Aは染色体ルーピングによっても組換えを誘導することを明らかにしていた。今回は、E2Aに対するmicroRNAを用いて、ドキシサイクリン誘導性にE2Aをノックダウンできるベクターシステムの作製を行い、そのベクターのノックダウン効率を検討した。このベクターを用いてE2Aの更なる機能解明に近づきたい。



                      有田 和旦【第3学年】