2014年12月16日火曜日

Society For Neuroscience に参加しました。


「Krüppel-like factor 5 plays important roles in self-renewal and differentiation of neural stem cells.」という演題で、ポスター発表を行いました。


Klf5C端にZnフィンガードメインを持つ転写因子で、Klfファミリー遺伝子の一つです。KlfファミリーにはiPS細胞でお馴染みの山中ファクターの一つであるKlf4などが含まれ、中でもKlf2Klf4Klf5は胚の初期発生において重要な役割を果たし、機能的な相補性を持つことも報告されています。私たちは、神経の初期発生において神経幹細胞からどのようなメカニズムでニューロンが産生されるのかの解明に取り組んでいます。私たちは神経の初期発生においてKlf5が重要な役割を果たすと考えており、Klf5の機能や具体的なメカニズムについて研究しております。今回のSFNの学会では、神経の初期発生におけるKlf5の機能についての研究成果をポスターで発表いたしました。今回は、KDのデータとcKOのデータについて報告いたしました。まだまだ解明したい内容が豊富にあり、やりがいのあるテーマだと思っています。


今回のSFNでは、解剖学講座の金子さんや脳神経外科学講座の新田先生のポスター発表を拝見する機会がありました。本学の他の研究室に所属する学生や本学で実際に臨床医として活躍されている先生の発表を聞くことは、自分の今後の進路を考える上でも非常に影響を受けた経験でした。これまでも臨床医であることと研究医であることを両立したいと考えていましたが、現実的に自分の将来の進路を考える時期が迫ってきたこともあり、今後、進路を具体的にどうするのかを考える良いきっかけになりました。5回生になり、ポリクリが始まり、わずかではありますが臨床の現場を垣間みる学年になり、改めて臨床の楽しさを実感する一方、学士編入枠で入学した自分の年齢で研究医としても活躍したいとなると現実的にどうするべきなのか悩みました。今は、登録研究医コースをこのまま続け、大学院に進学してみようと決意しました。今回の学会参加は自分の進路の選択に大きな影響を受けました。このような機会に恵まれたことに本当に感謝したいと思います。 

                           黒田 杏理【第5学年】