2013年10月17日木曜日

第100回支援センターセミナー開催のお知らせ

  第100回支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
 
 ■ 演 題: 第19回解剖学セミナー
      「グリア細胞による神経回路恒常性維持機構とその破綻による疾患」

 ■ 演 者: 和氣 弘明(自然科学研究機構 基礎生物学研究所)

 ■ 日 時: 平成25年10月24日(木)16:30~

 ■ 場 所: 基礎研究棟2階 教職員ロビー


<講演要旨>
複雑に多様化する現代社会において、情動・認知といった高次脳機能に障害を
呈する精神・神経疾患の病態解明、治療法の開発が早急に求められている。
精神・神経疾患は神経回路の情報処理の異常を主因とする。これまで神経細胞
における多様な遺伝子異常が報告されその遺伝学的な背景は精力的に研究が進
められてきた。しかしながらその神経回路基盤はいまだはっきりとしない。
近年、光学イメージング技術の発達から神経回路の恒常性を維持するグリア細
胞の役割に注目が集まっている。この最新の光学技術を用いてこれまでみえて
こなかったグリア細胞の生理的な役割が見えてくるようになり、さらにその神
経回路への恒常性への寄与そしてその破綻による疾患といった観点から様々な
研究が進められている。本セミナーでは特に2種類のグリア細胞について話を
進める。すなわちオリゴデンドロサイトは神経活動依存性に髄鞘化を制御する
ことにより、さらにミクログリアはシナプス活動をモニターしその数を制御す
ることで神経回路の恒常性に寄与することがしられてきているため、それらの
分子メカニズムまたその破綻による疾患の可能性についても言及したい。


◆このセミナーは解剖学講座・実験実習支援センターの共催で開催いたします。

◆このセミナーは大学院博士課程の講義として認定されています。




※「第100回支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載。