る抗体の作製
演 者: 塩原 正規(第6学年)
<発表要旨>
インフルエンザウイルスの表面にある糖タンパク質であるヘマグルチニン(HA)を標的にした抗体は、宿主細胞上のウイルス受容体とウイルスの結合を阻害し、中和抗体として働く。この抗体は治療薬として使用できる可能性がある。そこでヒトで流行が予想されるウイルスに対して、抗体を作製しておくことで、ワクチンよりも速やかに防御免疫を賦与することができる。また、薬剤耐性ウイルスが出現した場合でも、その代替薬として使用することができる可能性がある。
我々は複数のHA亜型に共通するアミノ酸配列をデータベースから選択し、「カセットセオリー」という特定のアミノ酸を有するペプチドに対する免疫を誘導する手法を用いて、その配列に対する抗体を作成することを試みた。その結果、数種類のモノクローナル抗体を作製することができた。