2017年11月14日火曜日

第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ

     第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ

 第123回実験実習支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
 貴講座の皆様方へお知らせいただきますようによろしくお願いいたします。

                記

 ■ 演 題  遺伝子コード型プローブを用いたCa2+イメージング
       (genetically encoded Ca2+ indicator:GECI)
      
 ■ 演 者   大倉 正道(埼玉大学脳科学融合研究センター 准教授)

 ■ 日 時  平成29年11月15日(水)16:00~

 ■ 場 所  基礎研究棟2階 教職員ロビー

<講演要旨>
 Ca2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり、ほとんど
すべての細胞でその細胞活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変
化する。Ca2+プローブを用いた細胞内Ca2+のイメージングは多細胞の時空
間活動パターンを同時に解析できる有用な研究手法である。Ca2+イメージン
グには従来からCa2+感受性有機合成色素であるFura2、Fluo3などの優れた
プローブが用いられてきた。最近では緑色蛍光タンパク質GFPやそのアナログ
を蛍光素子として用いて開発・改良された様々な遺伝子コード型(タンパク質
のみでできた)蛍光Ca2+プローブ(genetically encoded Ca2+ indicator:
GECI(ゲッキー))の利用が進んでいる。近年開発された高性能なGECIを用
いることで、生体モデル動物の単一細胞レベル、さらには細胞局所レベルでの
精度の高いCa2+イメージングが可能となってきた。本講演ではCa2+イメージ
ングに活用されるGECIの基礎知識、応用例、注意点などについて説明する。

◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
 ターの共催で開催いたします。

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 本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載

2017年11月1日水曜日

第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ

   第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ

 平成29年9月23日(土)〜24日(日)に愛媛大学医学部で開催されました
第58回日本組織細胞化学会総会・学術集会において、イメージングの最新技術
を用いた医学研究に関するシンポジウムを企画・開催致しました。その内容は
大変素晴らしく、是非、滋賀医科大学の研究者・大学院生の皆様にも聴いて頂
きたいと思い、シンポジウムの中から評価の高かった2題を選び、実験実習支
援セミナーでのご講演をお願いしたところ、ご快諾を頂きました。以下に演題
名と抄録を記載します。お忙しいこととは思いますが、是非、ご参加下さい。
        (神経難病研究センター・神経診断治療学部門 遠山 育夫)


               記

 ■ 演 題  イメージングの最新技術を用いた医学研究

 ■ 日 時  平成29年11月2日(木)16:00~

 ■ 場 所  基礎研究棟2階 教職員ロビー

<演題1> 二価鉄イオンのライブイメージングを可能にするケミカルツールの開発

岐阜薬科大学・創薬化学大講座薬化学研究室 准教授 平山 祐(Tasuku Hirayama)

 鉄は我々の体内において最も多く含まれる遷移金属種であり、生体内における
鉄イオンは、その形態から二種類に大別できる。一つはタンパク質に強固に結合
し、酵素の活性中心や補因子として機能するもの、もう一つはタンパク質と弱く
結合、もしくは非結合のもの(自由鉄とも呼ばれる)である。自由鉄は細胞内の
還元環境等から、主成分が鉄(II)イオンであり、細胞内の輸送や代謝における中間
化学種として重要である。一方で、鉄(II)イオンは酸化ストレス源にもなりうるた
め、その濃度制御は非常に厳密なものとなっている。実際、鉄ホメオスタシスの
崩壊は酸化ストレスを惹起し、がん、神経変性疾患のみならず、多数の疾患にお
いて関与が認められている。以上のように、生理的・病理的観点から、鉄(II)イオ
ンを生体内で検出することは、非常に意義深い。我々のグループではN-oxideの
化学を利用し、自由鉄と呼ばれる生体内鉄代謝や酸化ストレスに関与する鉄(II)イ
オンを選択的に検出できる新しい蛍光プローブRhoNox-1およびRhoNox-2の開
発に成功した。また、これらを応用することで、過剰鉄発がんにおける自由鉄の
蓄積、加齢黄斑変性症モデルにおける自由鉄変動などを明らかにしてきた。本発
表では蛍光プローブの作用原理、性質といった化合物特性から、プローブ分子の
構造展開による多色化、小器官標的化に関する最近の取り組みと、蛍光だけでな
くMRIを使ったイメージング研究についても紹介したい。

<演題2> iPS細胞由来胚性マクロファージの可能性

京都薬科大学・病態生理学分野 准教授 高田 和幸(Kazuyuki Takata)

 組織マクロファージは、貪食、免疫、炎症、修復機能により生体の発生や恒常
性維持に必須であり、種々の疾患にも深く関与する。組織マクロファージの前駆
細胞は、胎生期の一次造血に由来する胚性マクロファージであることが解明され
つつある。我々は、iPS細胞から一次造血を再現し、胚性マクロファージ(iMacs)
や、脳マクロファージであるミクログリア(iMicros)の作製に成功した。本セミ
ナーでは、iMacsやiMicrosの作製や応用について紹介する。

◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
 ターの共催で開催いたします。

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 本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載