2017年度世界をリードする次世代MD研究者・育成プロジェクト 全国リトリートが2017年12月9日-10日に、神戸のポートアイランドにてConbio2017に組み入れられた形で開催されました。滋賀医科大学からは、高畑翔吾さん(第4学年)と山口侑太さん(第3学年)の2名がポスター発表を行いました。様々な大学の方々と意見交換をすることができ、非常に有意義な2日間となりました。
2017年12月12日火曜日
論文抄読会を開催しました
平成29年11月24日(金)に、平松崇也さん(第1学年)がシナプスタンパク質に関する論文の、特に行動実験のパートを中心に紹介してくれました。後半は参加者全員で議論を重ね、お互いの理解を深め合う充実した会となりました。
2017年11月14日火曜日
第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
第123回実験実習支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
貴講座の皆様方へお知らせいただきますようによろしくお願いいたします。
記
■ 演 題 遺伝子コード型プローブを用いたCa2+イメージング
(genetically encoded Ca2+ indicator:GECI)
■ 演 者 大倉 正道(埼玉大学脳科学融合研究センター 准教授)
■ 日 時 平成29年11月15日(水)16:00~
■ 場 所 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<講演要旨>
Ca2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり、ほとんど
すべての細胞でその細胞活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変
化する。Ca2+プローブを用いた細胞内Ca2+のイメージングは多細胞の時空
間活動パターンを同時に解析できる有用な研究手法である。Ca2+イメージン
グには従来からCa2+感受性有機合成色素であるFura2、Fluo3などの優れた
プローブが用いられてきた。最近では緑色蛍光タンパク質GFPやそのアナログ
を蛍光素子として用いて開発・改良された様々な遺伝子コード型(タンパク質
のみでできた)蛍光Ca2+プローブ(genetically encoded Ca2+ indicator:
GECI(ゲッキー))の利用が進んでいる。近年開発された高性能なGECIを用
いることで、生体モデル動物の単一細胞レベル、さらには細胞局所レベルでの
精度の高いCa2+イメージングが可能となってきた。本講演ではCa2+イメージ
ングに活用されるGECIの基礎知識、応用例、注意点などについて説明する。
◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
ターの共催で開催いたします。
===================================================
本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
第123回実験実習支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
貴講座の皆様方へお知らせいただきますようによろしくお願いいたします。
記
■ 演 題 遺伝子コード型プローブを用いたCa2+イメージング
(genetically encoded Ca2+ indicator:GECI)
■ 演 者 大倉 正道(埼玉大学脳科学融合研究センター 准教授)
■ 日 時 平成29年11月15日(水)16:00~
■ 場 所 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<講演要旨>
Ca2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり、ほとんど
すべての細胞でその細胞活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変
化する。Ca2+プローブを用いた細胞内Ca2+のイメージングは多細胞の時空
間活動パターンを同時に解析できる有用な研究手法である。Ca2+イメージン
グには従来からCa2+感受性有機合成色素であるFura2、Fluo3などの優れた
プローブが用いられてきた。最近では緑色蛍光タンパク質GFPやそのアナログ
を蛍光素子として用いて開発・改良された様々な遺伝子コード型(タンパク質
のみでできた)蛍光Ca2+プローブ(genetically encoded Ca2+ indicator:
GECI(ゲッキー))の利用が進んでいる。近年開発された高性能なGECIを用
いることで、生体モデル動物の単一細胞レベル、さらには細胞局所レベルでの
精度の高いCa2+イメージングが可能となってきた。本講演ではCa2+イメージ
ングに活用されるGECIの基礎知識、応用例、注意点などについて説明する。
◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
ターの共催で開催いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第123回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
2017年11月1日水曜日
第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
平成29年9月23日(土)〜24日(日)に愛媛大学医学部で開催されました
第58回日本組織細胞化学会総会・学術集会において、イメージングの最新技術
を用いた医学研究に関するシンポジウムを企画・開催致しました。その内容は
大変素晴らしく、是非、滋賀医科大学の研究者・大学院生の皆様にも聴いて頂
きたいと思い、シンポジウムの中から評価の高かった2題を選び、実験実習支
援セミナーでのご講演をお願いしたところ、ご快諾を頂きました。以下に演題
名と抄録を記載します。お忙しいこととは思いますが、是非、ご参加下さい。
(神経難病研究センター・神経診断治療学部門 遠山 育夫)
記
■ 演 題 イメージングの最新技術を用いた医学研究
■ 日 時 平成29年11月2日(木)16:00~
■ 場 所 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<演題1> 二価鉄イオンのライブイメージングを可能にするケミカルツールの開発
岐阜薬科大学・創薬化学大講座薬化学研究室 准教授 平山 祐(Tasuku Hirayama)
鉄は我々の体内において最も多く含まれる遷移金属種であり、生体内における
鉄イオンは、その形態から二種類に大別できる。一つはタンパク質に強固に結合
し、酵素の活性中心や補因子として機能するもの、もう一つはタンパク質と弱く
結合、もしくは非結合のもの(自由鉄とも呼ばれる)である。自由鉄は細胞内の
還元環境等から、主成分が鉄(II)イオンであり、細胞内の輸送や代謝における中間
化学種として重要である。一方で、鉄(II)イオンは酸化ストレス源にもなりうるた
め、その濃度制御は非常に厳密なものとなっている。実際、鉄ホメオスタシスの
崩壊は酸化ストレスを惹起し、がん、神経変性疾患のみならず、多数の疾患にお
いて関与が認められている。以上のように、生理的・病理的観点から、鉄(II)イオ
ンを生体内で検出することは、非常に意義深い。我々のグループではN-oxideの
化学を利用し、自由鉄と呼ばれる生体内鉄代謝や酸化ストレスに関与する鉄(II)イ
オンを選択的に検出できる新しい蛍光プローブRhoNox-1およびRhoNox-2の開
発に成功した。また、これらを応用することで、過剰鉄発がんにおける自由鉄の
蓄積、加齢黄斑変性症モデルにおける自由鉄変動などを明らかにしてきた。本発
表では蛍光プローブの作用原理、性質といった化合物特性から、プローブ分子の
構造展開による多色化、小器官標的化に関する最近の取り組みと、蛍光だけでな
くMRIを使ったイメージング研究についても紹介したい。
<演題2> iPS細胞由来胚性マクロファージの可能性
京都薬科大学・病態生理学分野 准教授 高田 和幸(Kazuyuki Takata)
組織マクロファージは、貪食、免疫、炎症、修復機能により生体の発生や恒常
性維持に必須であり、種々の疾患にも深く関与する。組織マクロファージの前駆
細胞は、胎生期の一次造血に由来する胚性マクロファージであることが解明され
つつある。我々は、iPS細胞から一次造血を再現し、胚性マクロファージ(iMacs)
や、脳マクロファージであるミクログリア(iMicros)の作製に成功した。本セミ
ナーでは、iMacsやiMicrosの作製や応用について紹介する。
◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
ターの共催で開催いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
平成29年9月23日(土)〜24日(日)に愛媛大学医学部で開催されました
第58回日本組織細胞化学会総会・学術集会において、イメージングの最新技術
を用いた医学研究に関するシンポジウムを企画・開催致しました。その内容は
大変素晴らしく、是非、滋賀医科大学の研究者・大学院生の皆様にも聴いて頂
きたいと思い、シンポジウムの中から評価の高かった2題を選び、実験実習支
援セミナーでのご講演をお願いしたところ、ご快諾を頂きました。以下に演題
名と抄録を記載します。お忙しいこととは思いますが、是非、ご参加下さい。
(神経難病研究センター・神経診断治療学部門 遠山 育夫)
記
■ 演 題 イメージングの最新技術を用いた医学研究
■ 日 時 平成29年11月2日(木)16:00~
■ 場 所 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<演題1> 二価鉄イオンのライブイメージングを可能にするケミカルツールの開発
岐阜薬科大学・創薬化学大講座薬化学研究室 准教授 平山 祐(Tasuku Hirayama)
鉄は我々の体内において最も多く含まれる遷移金属種であり、生体内における
鉄イオンは、その形態から二種類に大別できる。一つはタンパク質に強固に結合
し、酵素の活性中心や補因子として機能するもの、もう一つはタンパク質と弱く
結合、もしくは非結合のもの(自由鉄とも呼ばれる)である。自由鉄は細胞内の
還元環境等から、主成分が鉄(II)イオンであり、細胞内の輸送や代謝における中間
化学種として重要である。一方で、鉄(II)イオンは酸化ストレス源にもなりうるた
め、その濃度制御は非常に厳密なものとなっている。実際、鉄ホメオスタシスの
崩壊は酸化ストレスを惹起し、がん、神経変性疾患のみならず、多数の疾患にお
いて関与が認められている。以上のように、生理的・病理的観点から、鉄(II)イオ
ンを生体内で検出することは、非常に意義深い。我々のグループではN-oxideの
化学を利用し、自由鉄と呼ばれる生体内鉄代謝や酸化ストレスに関与する鉄(II)イ
オンを選択的に検出できる新しい蛍光プローブRhoNox-1およびRhoNox-2の開
発に成功した。また、これらを応用することで、過剰鉄発がんにおける自由鉄の
蓄積、加齢黄斑変性症モデルにおける自由鉄変動などを明らかにしてきた。本発
表では蛍光プローブの作用原理、性質といった化合物特性から、プローブ分子の
構造展開による多色化、小器官標的化に関する最近の取り組みと、蛍光だけでな
くMRIを使ったイメージング研究についても紹介したい。
<演題2> iPS細胞由来胚性マクロファージの可能性
京都薬科大学・病態生理学分野 准教授 高田 和幸(Kazuyuki Takata)
組織マクロファージは、貪食、免疫、炎症、修復機能により生体の発生や恒常
性維持に必須であり、種々の疾患にも深く関与する。組織マクロファージの前駆
細胞は、胎生期の一次造血に由来する胚性マクロファージであることが解明され
つつある。我々は、iPS細胞から一次造血を再現し、胚性マクロファージ(iMacs)
や、脳マクロファージであるミクログリア(iMicros)の作製に成功した。本セミ
ナーでは、iMacsやiMicrosの作製や応用について紹介する。
◆本セミナーは、神経難病研究センター 神経診断治療学部門・実験実習支援セン
ターの共催で開催いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第122回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
2017年6月12日月曜日
医学総合特論パイオニアセミナー・ 第121回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
医学総合特論パイオニアセミナー・第121回実験実習支援センターセミ
ナーを、下記の通り開催いたします。
記
■ 演 題: 幹細胞の未分化性におけるα1,3フコース転移酵素の機能解析
■ 演 者: 等 誠 司
(滋賀医科大学 生理学講座統合臓器生理学部門 教授)
■ 日 時: 平成29年6月12日(月)17:40〜19:20
■ 場 所: 臨床講義棟1階 臨床講義室1
<講演要旨>
神経幹細胞やES細胞、iPS細胞のような幹細胞は、周囲の環境や細胞からシグナルを受け取って、未分化性(さまざまな細胞に分化しうる、いわゆる”万能性”)を保っています。細胞同士の情報交換の際には、細胞の表面に発現しているタンパク質だけではなく、タンパク質に付いている糖鎖も大きな役割を担っています。幹細胞の未分化性に深く関わる糖鎖として、LewisX抗原がよく知られていますが、私たちはLewisX抗原の生合成に関わる酵素(α1,3-フコース転移酵素と呼ばれます)のうち、神経幹細胞に豊富に発現するFut10 に注目し、その機能を詳しく調べています。これまでの解析では、Fut10 はES細胞や他の多くの幹細胞にも発現していて、幹細胞の未分化性を保つために重要な働きを担うと推測しています。Fut10 が、どのようにしてLewisX抗原を付加する糖タンパク質を見つけ出し、幹細胞の状態によってLewisX抗原の量を調節しているのか、理解したいと思っているのに加え、幹細胞の振る舞いを制御できるようになれば、例えば神経幹細胞やiPS細胞を利用した再生医療にも生かせる知識を得られると考えて、鋭意研究を進めています。
※「医学総合特論パイオニアセミナー・第121回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
ナーを、下記の通り開催いたします。
記
■ 演 題: 幹細胞の未分化性におけるα1,3フコース転移酵素の機能解析
■ 演 者: 等 誠 司
(滋賀医科大学 生理学講座統合臓器生理学部門 教授)
■ 日 時: 平成29年6月12日(月)17:40〜19:20
■ 場 所: 臨床講義棟1階 臨床講義室1
<講演要旨>
神経幹細胞やES細胞、iPS細胞のような幹細胞は、周囲の環境や細胞からシグナルを受け取って、未分化性(さまざまな細胞に分化しうる、いわゆる”万能性”)を保っています。細胞同士の情報交換の際には、細胞の表面に発現しているタンパク質だけではなく、タンパク質に付いている糖鎖も大きな役割を担っています。幹細胞の未分化性に深く関わる糖鎖として、LewisX抗原がよく知られていますが、私たちはLewisX抗原の生合成に関わる酵素(α1,3-フコース転移酵素と呼ばれます)のうち、神経幹細胞に豊富に発現するFut10 に注目し、その機能を詳しく調べています。これまでの解析では、Fut10 はES細胞や他の多くの幹細胞にも発現していて、幹細胞の未分化性を保つために重要な働きを担うと推測しています。Fut10 が、どのようにしてLewisX抗原を付加する糖タンパク質を見つけ出し、幹細胞の状態によってLewisX抗原の量を調節しているのか、理解したいと思っているのに加え、幹細胞の振る舞いを制御できるようになれば、例えば神経幹細胞やiPS細胞を利用した再生医療にも生かせる知識を得られると考えて、鋭意研究を進めています。
※「医学総合特論パイオニアセミナー・第121回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
2017年5月8日月曜日
第120回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
第120回実験実習支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
記
■ 演 題: クロロフィルの化学修飾とその分子集合体による機能発現
■ 演 者: 宮武 智弘(龍谷大学理工学部物質化学科教授)
■ 日 時: 平成29年5月12日(金)17:00~
■ 場 所: 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<講演要旨>
クロロフィルは光合成において光の捕集とエネルギー変換に関わる重要な
成分であり、その分子の構造はテトラピロールと呼ばれる環状の骨格の中心
にマグネシウムイオンが配位したものである(図1左)。環の周辺にはいく
つかの置換基が配置され、これらの置換基の違いはクロロフィルの光吸収特
性に影響を与えており、光合成生物はその生育環境に適した構造のクロロ
フィルを利用している。一般に光合成器官では、たくさんのクロロフィル分
子がタンパク質の中で機能発現に適した位置に並べられている。こうして光
合成生物はクロロフィルを並べることで分子間で効率の良いエネルギー(励
起エネルギー)移動および電子移動を可能とし、光捕集・エネルギー変換を
実現している。
ここでは、生体より抽出したクロロフィルを有機化学の手法を用いて改変
した“修飾クロロフィル”(図1右)を合成し、それを組織化させた分子集合
体(図2)を創製する。クロロフィルのテトラピロール骨格およびその周辺
の置換基を変換することにより、その光吸収特性や分子集合体の構造を変化
させ、クロロフィルの新たな機能を見出すことを目的としている。これまで
の研究から、水に不溶であるクロロフィルに親水性の置換基を導入すること
で、クロロフィルの分子集合体を水中で安定に形成できることを見出した。
また、脂質二分子膜中でクロロフィル類を集積化させることによって特異的
な発光特性を発現させるなど、様々な媒体中で“修飾クロロフィル”が興味深
い物性、機能をもたらすことが明らかとなってきた。
図1、図2は、以下をご参照ください。
http://wwwcrl.shiga-med.ac.jp/home/seminar/center_sem/no120.html
◆本セミナーは、生命科学講座 化学・実験実習支援センターの共催で開催
いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第120回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
記
■ 演 題: クロロフィルの化学修飾とその分子集合体による機能発現
■ 演 者: 宮武 智弘(龍谷大学理工学部物質化学科教授)
■ 日 時: 平成29年5月12日(金)17:00~
■ 場 所: 基礎研究棟2階 教職員ロビー
<講演要旨>
クロロフィルは光合成において光の捕集とエネルギー変換に関わる重要な
成分であり、その分子の構造はテトラピロールと呼ばれる環状の骨格の中心
にマグネシウムイオンが配位したものである(図1左)。環の周辺にはいく
つかの置換基が配置され、これらの置換基の違いはクロロフィルの光吸収特
性に影響を与えており、光合成生物はその生育環境に適した構造のクロロ
フィルを利用している。一般に光合成器官では、たくさんのクロロフィル分
子がタンパク質の中で機能発現に適した位置に並べられている。こうして光
合成生物はクロロフィルを並べることで分子間で効率の良いエネルギー(励
起エネルギー)移動および電子移動を可能とし、光捕集・エネルギー変換を
実現している。
ここでは、生体より抽出したクロロフィルを有機化学の手法を用いて改変
した“修飾クロロフィル”(図1右)を合成し、それを組織化させた分子集合
体(図2)を創製する。クロロフィルのテトラピロール骨格およびその周辺
の置換基を変換することにより、その光吸収特性や分子集合体の構造を変化
させ、クロロフィルの新たな機能を見出すことを目的としている。これまで
の研究から、水に不溶であるクロロフィルに親水性の置換基を導入すること
で、クロロフィルの分子集合体を水中で安定に形成できることを見出した。
また、脂質二分子膜中でクロロフィル類を集積化させることによって特異的
な発光特性を発現させるなど、様々な媒体中で“修飾クロロフィル”が興味深
い物性、機能をもたらすことが明らかとなってきた。
図1、図2は、以下をご参照ください。
http://wwwcrl.shiga-med.ac.jp/home/seminar/center_sem/no120.html
◆本セミナーは、生命科学講座 化学・実験実習支援センターの共催で開催
いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第120回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載
2017年3月31日金曜日
<学会発表>第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
筆頭演者名 高畑 翔吾
学年 第3学年
所属講座 神経難病研究センター
演題タイトル Production of a monoclonal antibody against human
mitochondrial ferritin and its immunohistochemical
application in monkey substantia nigra
学会名 第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
学年 第3学年
所属講座 神経難病研究センター
演題タイトル Production of a monoclonal antibody against human
mitochondrial ferritin and its immunohistochemical
application in monkey substantia nigra
学会名 第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
<学会発表>第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
筆頭演者名 生野 泰彬
学年 第3学年
所属講座 解剖学講座神経形態学部門
演題タイトル 人脳標本断面の簡易染色法による神経構造の識別
学会名 第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
学年 第3学年
所属講座 解剖学講座神経形態学部門
演題タイトル 人脳標本断面の簡易染色法による神経構造の識別
学会名 第122回日本解剖学会 総会・全国学術集会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
<学会発表>第94回日本生理学会大会
筆頭演者名 中路 景太
学年 第2学年
所属講座 生理学講座統合臓器生理学部門
演題タイトル 気分安定薬は成体の神経幹細胞・神経新生システムを活性化する
学会名 第94回日本生理学会大会
開催地 浜松市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
学年 第2学年
所属講座 生理学講座統合臓器生理学部門
演題タイトル 気分安定薬は成体の神経幹細胞・神経新生システムを活性化する
学会名 第94回日本生理学会大会
開催地 浜松市
開催日 平成29年3月28日(火曜日)~3月30日(木曜日)
<学会発表>第90回日本薬理学会年会
筆頭演者名 渡邊 敦子
学年 第4学年
所属講座 薬理学講座
演題タイトル The role of G-protein Gq/11 in the activities of cell
proliferation and differentiation in human induced-pluripotent
stem
(ヒト多能性幹細胞の機能制御におけるGタンパクGq/11の役
割)
学会名 第90回日本薬理学会年会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月15日(水曜日)~3月17日(金曜日)
学年 第4学年
所属講座 薬理学講座
演題タイトル The role of G-protein Gq/11 in the activities of cell
proliferation and differentiation in human induced-pluripotent
stem
(ヒト多能性幹細胞の機能制御におけるGタンパクGq/11の役
割)
学会名 第90回日本薬理学会年会
開催地 長崎市
開催日 平成29年3月15日(水曜日)~3月17日(金曜日)
<論文>井上 拓也
著 者 : 大場 秀樹、井上 拓也、平野 正仁、武原 格、渡邉 修、一杉 正仁
タイトル : 脳卒中罹患後のタクシー運転再開と望ましいリハビリテーションについての検討
掲 載 : 日本交通科学学会誌 第16巻 第2号
タイトル : 脳卒中罹患後のタクシー運転再開と望ましいリハビリテーションについての検討
掲 載 : 日本交通科学学会誌 第16巻 第2号
<論文>高畑 翔吾
著 者 : Guan H , Yang H , Yang M , Yanagisawa D , Bellier JP , Mori M , Takahata S , Nonaka T , Zhao S , Tooyama I
タイトル : Mitochondrial ferritin protects SH-SY5Y cells against H2O2-induced
oxidative stress and modulates α-synuclein expression.
掲 載 : Exp Neurol. 2017 May;291:51-61.
2017年3月9日木曜日
<論文>中林 瑠美
Misako Nakayama , Yasushi Itoh , Shintaro Shichinohe , Rumi Nakabayashi ,
Hirohito Ishigaki ,Yoshihiro Sakoda , Quynh Mai Le , Yoshihiro Kawaoka ,
Hiroshi Kida , Kazumasa Ogasawara
Potential risk of repeated nasal vaccination that induces allergic reaction
with mucosal IgE and airway eosinophilic infiltration in cynomolgus
macaques infected with H5N1 highly pathogenic avian influenza virus
Vaccine 35 (2017) 1008–1017
2017年3月6日月曜日
第26回コースミーティングを開催しました。
演 題:「ヒトKv1.5チャネルと抗不整脈薬ベプリジルとの相互作用について(中間報告)」
発表者: 松原 一樹(第5学年)
発表者: 松原 一樹(第5学年)
Title:
Interaction of an antiarrhythmic drug bepridil with human Kv1.5 channel through specific amino acids within the pore region (progress report).
Interaction of an antiarrhythmic drug bepridil with human Kv1.5 channel through specific amino acids within the pore region (progress report).
Abstract:
Because human Kv1.5 (hKv1.5) channels are highly expressed in cardiac atria but are scarce in ventricle, pharmacological blockade of hKv1.5 has been regarded as an effective strategy for prevention and treatment of reentry-based atrial tachyarrhythmia such as atrial fibrillation. Although the antiarrhythmic drug bepridil has been reported to inhibit hKv1.5 channel, there is little information as to the amino acids in the pore region of hKv1.5 which bepridil interacts with. Thus, this study was undertaken to examine the effect of bepridil on hKv1.5 channel and to elucidate the underlying molecular determinants. Site-directed mutagenesis was carried out to introduce single point mutants (T462C, T479A, T480A, A501V, I502A, V505A, I508A, L510A, V512A and V516A) into hKv1.5 cDNA by using a QuikChange Ⅱ XL kit. Whole-cell patch-clamp technique was used to record membrane currents from hKv1.5 wild type and mutant channels heterologously expressed in Chinese hamster ovary cells. Bepridil concentration-dependently blocked hKv1.5 current. In addition, bepridil-induced current block gradually progressed during the depolarizing pulse, suggesting that bepridil preferentially block the channels as an open-channel blocker. Moreover, the degree of current block by bepridil was significantly attenuated in I502A, L510A and V516A, but not in other mutants. Our results indicate that, several amino acids within the S6 domain (Ile502, Leu510 and Val516) are critically involved in bepridil-induced inhibitory effect on hKv1.5 channel. The analysis of other mutant channels (H463C, R487V and A509G) and the docking simulation are scheduled to be conducted.
Because human Kv1.5 (hKv1.5) channels are highly expressed in cardiac atria but are scarce in ventricle, pharmacological blockade of hKv1.5 has been regarded as an effective strategy for prevention and treatment of reentry-based atrial tachyarrhythmia such as atrial fibrillation. Although the antiarrhythmic drug bepridil has been reported to inhibit hKv1.5 channel, there is little information as to the amino acids in the pore region of hKv1.5 which bepridil interacts with. Thus, this study was undertaken to examine the effect of bepridil on hKv1.5 channel and to elucidate the underlying molecular determinants. Site-directed mutagenesis was carried out to introduce single point mutants (T462C, T479A, T480A, A501V, I502A, V505A, I508A, L510A, V512A and V516A) into hKv1.5 cDNA by using a QuikChange Ⅱ XL kit. Whole-cell patch-clamp technique was used to record membrane currents from hKv1.5 wild type and mutant channels heterologously expressed in Chinese hamster ovary cells. Bepridil concentration-dependently blocked hKv1.5 current. In addition, bepridil-induced current block gradually progressed during the depolarizing pulse, suggesting that bepridil preferentially block the channels as an open-channel blocker. Moreover, the degree of current block by bepridil was significantly attenuated in I502A, L510A and V516A, but not in other mutants. Our results indicate that, several amino acids within the S6 domain (Ile502, Leu510 and Val516) are critically involved in bepridil-induced inhibitory effect on hKv1.5 channel. The analysis of other mutant channels (H463C, R487V and A509G) and the docking simulation are scheduled to be conducted.
2017年2月28日火曜日
<学会発表>第47回滋賀県公衆衛生学会
筆頭演者名 竹田 有沙
学年 第5学年
所属講座 社会医学講座法医学部門
演題タイトル 作業中の崩落事故により外傷性窒息に陥った剖検例
学会名 第47回滋賀県公衆衛生学会
開催地 滋賀県大津市
開催日 平成29年2月12日(日曜日)
学年 第5学年
所属講座 社会医学講座法医学部門
演題タイトル 作業中の崩落事故により外傷性窒息に陥った剖検例
学会名 第47回滋賀県公衆衛生学会
開催地 滋賀県大津市
開催日 平成29年2月12日(日曜日)
2017年2月20日月曜日
登録研究医コース募集要項(平成29年度前期登録) を公表しました。
平成29年度前期(4月)登録
詳しくは下記URLから【登録研究医コース 募集要項】をご覧ください。
http://www.shiga-med.ac.jp/kenkyui/course/admission.html
詳しくは下記URLから【登録研究医コース 募集要項】をご覧ください。
http://www.shiga-med.ac.jp/kenkyui/course/admission.html
2017年2月10日金曜日
<論文>奥長 隼
著 者 : 奥長 隼、森田 沙斗武、西 克治、宇野 亜加里、中川 季子、
古川 智之、一杉 正仁
古川 智之、一杉 正仁
タイトル : 写真画像処理ソフトウェアを用いた小脳顆粒細胞層核密度の検討
掲 載 : 法医病理 22(2): 83-86, 2016.
<論文>西野裕香、野土希実
Mariko Omatsu-Kanbe, Nozomi Nozuchi, Yuka
Nishino, Ken-ichi Mukaisho, Hiroyuki Sugihara and Hiroshi Matsuura
Identification of cardiac progenitors that
survive in the ischemic human heart after ventricular myocyte death
2017年1月23日月曜日
第119回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ
第119回実験実習支援センターセミナーを、下記の通り開催致します。
記
■ 演 題: イオン会合能を有するπ電子系の合成と超分子集合化
■ 演 者: 前田 大光(立命館大学生命科学部教授)
■ 日 時: 平成29年1月24日(火)17:00~
■ 場 所: 臨床講義棟 臨床講義室2
<講演要旨>
有機合成手法を駆使して所望のπ電子系を構築し、非共有結合相互作用
を利用した適材適所への配置により、半導体物性や光電変換能を発現する
機能性材料への展開が可能となる。われわれのグループでは、イオン会合
能を有するπ電子系を合成し、そのイオン会合体を疑似的なπ電子系イオ
ンとして利用することで、イオンペアからなる次元制御型集合体(低次元
性結晶、超分子ゲル、液晶など)を創製し、電子物性の探索を行ってきた。
本講演では、ピロール環を構成ユニットとするイオン応答性π電子系の基
礎的な性質にも焦点をあて、溶液中での発光物性やキラル光学特性も含め
て、化学センサとしての可能性に関して、具体例を挙げて紹介する。[1]
[1] 羽毛田洋平・山門陵平・前田大光 有機合成化学協会誌 2016, 74 (3),
243–253.
◆本セミナーは、生命科学講座 化学・実験実習支援センターの共催で開催
いたします。
===================================================
本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第119回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載。
記
■ 演 題: イオン会合能を有するπ電子系の合成と超分子集合化
■ 演 者: 前田 大光(立命館大学生命科学部教授)
■ 日 時: 平成29年1月24日(火)17:00~
■ 場 所: 臨床講義棟 臨床講義室2
<講演要旨>
有機合成手法を駆使して所望のπ電子系を構築し、非共有結合相互作用
を利用した適材適所への配置により、半導体物性や光電変換能を発現する
機能性材料への展開が可能となる。われわれのグループでは、イオン会合
能を有するπ電子系を合成し、そのイオン会合体を疑似的なπ電子系イオ
ンとして利用することで、イオンペアからなる次元制御型集合体(低次元
性結晶、超分子ゲル、液晶など)を創製し、電子物性の探索を行ってきた。
本講演では、ピロール環を構成ユニットとするイオン応答性π電子系の基
礎的な性質にも焦点をあて、溶液中での発光物性やキラル光学特性も含め
て、化学センサとしての可能性に関して、具体例を挙げて紹介する。[1]
[1] 羽毛田洋平・山門陵平・前田大光 有機合成化学協会誌 2016, 74 (3),
243–253.
◆本セミナーは、生命科学講座 化学・実験実習支援センターの共催で開催
いたします。
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本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです。
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※「第119回実験実習支援センターセミナー開催のお知らせ」より転載。
2017年1月18日水曜日
第25回コースミーティングを開催しました。
演 題: 偶然は運命を知らせるか
発表者: 田中 葵(第5学年)
<発表要旨>
胎生期の哺乳類の脳では、脳構築に必要な神経細胞およびグリア細胞が大量に産生されるが、発生の段階によって作られる細胞の種類が変化していくことが知られている。そしてこれらすべての細胞を生むとされるのが神経幹細胞である。
耳慣れた単語となった(神経)幹細胞だが、その実態は未知の部分を多く残している。たとえば、集団としての神経幹細胞は確かにすべての神経系の細胞の起源だが、個々の神経幹細胞のヒストリーはどうなっているのだろう。私が調べているのは、ひとつひとつの神経幹細胞の行方である。
ひとつの神経幹細胞を追いかけるためには、それを他から識別するためのラベルが必要だ。ひとつひとつバラバラに割り当てられて、しかも一度ラベルしたら途中で消えることがないもの。そのラベルを追いかければ個々の細胞の挙動を追跡できるのではないか。果たしてそれはいかにして可能か。
プロジェクトの見取り図と実際をお話しようと思います。
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